人事に関するお悩み事

戦略的に優秀な社員を採用する

戦略的に優秀な社員を採用する

採用戦略として “求める人物像” を事前に設定するのは当然の話である。
ただ、採用目標が決まっている場合や、とにかく人が欲しい!などのニーズがあった場合、当然、その人物像を維持することは難しくなる。

ただ、本当にその “求める人物像” の人を入れるだけで良いのであろうか?

 

今回は、本当に自分の会社で活躍できる優秀な人材を採用する為に、どのように考えていけばよいのかをお話したいと思います。

2−6−2の法則

「優秀な人2割」「普通の人6割」「パッとしない人2割」。
人々が集団やグループを構成した場合、自然発生的にこのような内訳になるという法則。

1.上位2割 … 実績・生産性が高く積極性に優れた優秀なグループ
2.中位6割 … 上位にも下位にも属さない平均的なグループ
3.下位2割 … 実績・生産性が低く積極的に行動しないグループ

パレートの法則

パレートの法則とは、一般に経済において、全体の数値の大部分は、全体を構成する内の一部の要素が生み出しているという、イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートが発見したとされる法則。

・売上の8割は、全顧客の上位2割が占めている。
・売上の8割は、全商品の内の2割の品目によって作られている。
・仕事の成果の8割は、費やした全時間の内の2割の時間の中で生み出されている。
・所得税の8割は、課税対象者全体の上位2割が担っている。
・故障の8割は、部品の2割に原因がある。

このような法則を企業で当てはめると、“求める人物像”の人をいくら入れても、法則によって分類され、それなりの人になるか、生産性が低い人物になってしまう可能性があります。

全てこれらの法則に当てはまるとは思いませんが、様々な会社を見てきた結果、結果的に数名の飛び抜けた優秀な人が、多くの売上をけん引しているのは事実だという事。

では、求める人物像は無駄なのか・・・

採用戦略を担う人は是非、この事を頭に置いて頂きたい。

会社がどのステージにいるかによって異なるが、本当に優秀な人はお金をかけてでも取れという事。
多少、求める人物像と異なったとしても取った方がよい。
特に技術職の人は、一見変わった人の方が、特殊な能力を発揮することが多い。
それは面接段階では計れない。
であれば、会社の未来に投資するつもりで採用し、出来るだけ働きやすい環境を整えた方が、最終的に会社の為になると考える。
勿論、その人が必ず結果を出してくれるかは別の話。

ある有名企業の代表がこのようなことを言っていた。

『統計的に2万人に1人。この会社を次のステージに連れていってくれる人がいる計算になる。
だから私はその2万人に逢いたいし、優秀だと思う人にはお金をかける。
ただ、2万人に逢う前に新たな事業展開をしなければならない為、今光っている人を好条件でうちの会社に来てもらっている』

その方はこんなこともやっている。

『とにかくどの分野でも良いので、優秀だと思う人を常にリスト化して欲しい。
経験は後からついてくる。
優秀な人には培った法則があり、年齢は全く関係なく必ず結果を出してくれる。
社内だけではない。社外でも優秀だという人は紹介会社を使ってもよいので、常に合う環境を作ってほしい。』

今の状況では・・・うちには合わない・・・金銭的に・・・癖ありそうだよね・・・

色々思うことはあると思いますが、会社の為に本当に優秀な人物を雇用する為には、固定概念に縛られない “違う角度からの採用も必要”

是非、このような柔軟な考え方も人事担当者としてもって頂きたいと思います。

 
 

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