人事に関するお悩み事

採用担当者必見! 採用担当者としての“オモテナシ”の心

採用担当者必見! 採用担当者としての“オモテナシ”の心

昨今、経済環境の好転から、とうとう学生側(大卒)の売り手市場が本格化した。
と言っても、人気の高い大手企業は、従来の採用スタイルを変えずに例年通りの採用活動を行えばよいのだが、中小は勿論、人気の低い業種・業態の企業やベンチャー企業は、創意工夫は勿論、ある程度の費用を投資しないと、人は中々集まらないだろう。

 
採用予定数の増減(16卒) 採用予定数の増減(15卒)
 

インターンシップの実施は勿論、会社説明会を客船を貸切にして行う企業、お土産を持たせる企業まで、大氷河期を経験して来た先輩採用担当者からすると、何か理不尽さを感じる人も少なくないだろう・・・

採用難易度の見通し

気持ちは痛いほど解る・・・ただ、『あなたは採用のプロ!』 優秀な人材を自社に招き入れることが仕事であり、個人の感情は残念ながら関係ない。
優秀な人材を招き入れることに集中して欲しい。

先日、別件で訪れたビル内で、説明会が開催されていた。
仕事柄、気になってしばらく見ていると、同僚と話しながら受付を行っていた。
話の内容は定かではないが、明らかに応募者は困惑していた。
おそらく、どんなに就職が困っても、彼女はこの会社を選ぶことはないだろう。

一番重要な入口の段階で、心象を悪くする行動をとってはいけない。
この対応がネットで拡散し、説明会参加者は多く、1次、2次面接への参加率は高いが、合格を出しても他社を選ばれてしまう要因の1つかもしれない。
また、私の経験上、入社前は評判が良かった人が、会社の次世代を担うような人物になるか?というとそうでもない。
入った時はあまりぱっとしなかったが、必死に努力し、本当の実力をつけ、出世していく事の方が実は多い。
ひょっとすると、自分緩慢な対応のせいで、辞退した人が、実は企業を発展させる重要人物だったかもしれないのである。

辞退が多いのは、企業のブランド力が足りないから・・・
などと言い訳をする採用担当者も少なくないが、
実は自分が原因かもしれない・・・
と振り返る気持ちを是非持ってほしい。
また、それを確認する仕組みを是非取り入れてほしい。

日本にはとても素晴らしい文化がある。
“オモテナシの心”である。
これは、我々の先輩方が脈々と受け継いで来た文化であり、海外からの観光客が増えた今でも実践し、海外からも多くの評価を頂いている。

誤解しないでほしいのは、この “オモテナシ”とは、応募者をおだてて甘やかすことではない。

緊張し、人生の岐路に立っている参加者を“オモテナシの広い心”で受け入れ、ビジネスパーソンとしての手本を見せる。
それにより企業に対して好感を抱き、数多くの応募先の1つではなく、行きたい企業に代わり、入社後に、そのやってもらって“オモテナシ”を他の人に返そうと思う気持ちが生まれる。
その気持ちの積み重ねが、愛社精神に変化し、会社を支える人材に成長して行くのである。

これが採用担当者の醍醐味であり、会社を代表する一番前にいる人としての責任でもある。
是非、“オモテナシの心”を日々確認する仕組みを作り、良い採用活動を行って頂きたい!

 
 

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